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糖鎖について

糖鎖とは?

糖鎖って何?

単糖が鎖状に繋がった物質を糖鎖と呼びます。単糖には、グルコースやマンノース、シアル酸やフコース、N-アセチルグルコサミンなど、数多くの種類があります。これらの単糖がグリコシド結合で繋がることによって糖鎖となります。結合する単糖の種類や数、グリコシド結合の仕方によって、多種多様な糖鎖構造が存在しています。糖タンパク質の糖鎖は結合するアミノ酸によって分類されています。セリンやトレオニンのヒドロキシ基に結合している糖鎖をO-結合型糖鎖、アスパラギンのアミノ基に結合している糖鎖をN-結合型糖鎖と呼びます。

身の回りにある糖鎖

生体内において、糖鎖はタンパク質や脂質に結合し細胞表面や細胞中に存在しています。これらの糖鎖は生体内でおこる様々な生命現象に関与していることから、核酸、タンパク質に並んで「第三の生命鎖」と呼ばれています。

身近なところの例として、ABO式血液型は、赤血球表面に結合している糖鎖の構造の違いで分類分けがなされています。フコース、ガラクトース、N-アセチルグルコサミンの3つの単糖からなる基本骨格糖鎖が生えている赤血球はO型、基本骨格糖鎖にもう1つN-アセチルガラクトサミンが結合しているものはA型、ガラクトースが結合しているものはB型と分類されています。(A型糖鎖とB型糖鎖の両方が生えている赤血球はAB型に分類されます。)A型糖鎖を持つ人(血液型がA型の人)はB型糖鎖を異物として攻撃する抗体(抗B抗体)もあわせて血液中に持っています。そのためA型の人にB型やAB型の血液を輸血してしまうと、抗B抗体が反応して血液を破壊してしまいます。そのため、輸血をおこなう際は基本的には同じ血液型が用いられています。

血液型ごとの糖鎖の構造。

糖鎖と病気

タンパク質や脂質に結合している糖鎖は、結合している物質の機能や安定性に影響を及ぼすことが知られています。また、細胞表面に存在している糖鎖は、細胞の接着や分化など様々な生命現象に関与しています。そのため、糖鎖の異常によって引き起こされる病気や疾患も数多く存在しています。
例えば、インフルエンザウイルスは人の細胞の表面に生えている特定の糖鎖構造を認識することで感染することが知られています。また、花粉症などのアレルギー症状は、アレルゲン分子に結合している糖鎖がアレルギーの原因ではないかと考えられています。

インフルエンザウイルスが人の細胞の表面に生えている特定の糖鎖構造を認識することで感染することを説明した図。

当社の糖鎖技術

第三の生命鎖である糖鎖は、生命現象の解明や新薬の開発など生命科学の分野において研究開発が盛んにおこなわれている一方、糖鎖構造の多様性から人工合成が難しく、糖鎖の大量かつ安定供給が学術の更なる振興と産業利用において課題となっています。KHネオケムでは、独⾃の糖鎖製造技術を開発しており、様々な種類の糖鎖を安定かつ⼤量に供給することで、学術研究の振興と産業利⽤の加速を⽬指しています。